


一昨日の土曜日の晩、上諏訪の山本やにて、高校の同級会が、約30年ぶりにとり行われた。
仲居さんにあないされて部屋に入ったところ、ジジイが大勢、どれも見知らぬ顔ばかり。おや、これは誤って違う部屋に通されたか、としばし黙考。
相手方も、誰が入ってきたのか(あとで聞いた話だが、農家の野菜売りでも入ってきたのか、と思ったらしいが)、というような怪訝な顔をしているの で、これは名を名乗らないとわからんなと考え、おそるおそる、坂本勉と申しますが、ここは清陵6部の同級会でございますか、と問えば、一同、やうやく満面 の笑みをたたえて、ああ、べんちゃん、と言うではないか。
俺は愕然とした。なんと、なんと、なんとの勅令、なんたる、なんたる、なんたるちあ!なんたることか。みなジジイばかりになりおって!
かくいう我輩も、かつての睾丸の、もとい、紅顔の美少年の面影は完全に失せ、飲み屋で偶然、隣席に座って近接遭遇しても、相手に気づかれぬほどに変態を遂げてしまったのね。拙もジジイなり!
現状の正しい認識、現実の直視、これができたことが、その日、一番の収穫であった。
実りの秋は収穫も多いなり。ちなみに、日曜はサツマイモの収穫。